忘れてた

頼まれてないのに 義 務 感(また今月も9冊だった。しにたい)


takumazumiの本棚
2011年06月
アイテム数:9
なぜ人を殺してはいけないのか? (河出文庫)
小泉 義之,永井 均
読了日:06月12日
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にぎやかな未来 (角川文庫)
筒井 康隆
読了日:06月16日
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マクルーハン (ちくま学芸文庫)
W.テレンス ゴードン
読了日:06月17日
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幻想の未来 (角川文庫 緑 305-1)
筒井 康隆
読了日:06月24日
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・今月の一冊

構成は
・永井ー小泉の対談
・永井論考
・小泉論考
<文庫版書き下ろし>
・永井論考
・小泉論考


対談は恐ろしく噛み合ってない。
それは永井先生も論考内で「この対談に際して小泉氏は私の以前の著作をずいぶん勉強してこられたようで、氏の発言には私の用語がちりばめられている。しかし、その用法が私の理解と食い違っているため、逆に理解しにくかった。」(p82)と言っていたり、「小泉氏の発言の意味がわからなかった」といった趣旨の発言をかなりの回数使っているところからも伺える。(逆に小泉先生はそのような類の発言はしていなかったように思う)

ただ、この噛み合わなさ、対談後の論考の議題設定のあまりの違いが非常に良かった。
個人的には永井先生のほうに与する。永井先生の方が、表題の問に真摯に答えているように思うからだ。
小泉先生の議題設定は、(私はよくわからないので、あくまで直感的に「そうではないか」という予想で言うならば)極めて脱構築的であるように思った。
その議題設定が悪いなどというわけでなく、今ひとつ私にとってはスカされた印象を持ち、永井先生の方が<子ども>としての立場から誠実に答えているを印象を受けたという話である。

もちろん文庫版にして200頁に満たない書籍である。永井先生も頻繁に以前の著作を前提としていることを提示しながら論理的補完を行っていた。この一冊で成敗することなどできるわけもなく、ただその導入としては非常に良い一冊だと思う。


タイトルはベタだし中身はちぐはぐという意見もありますが、僕は結構好きな本でした。