続・「アルハラ」問題の何が問題か

というわけで、前回のエントリの続き。


この問題について考えていて思ったのは、もう当分こういうTwitterをメタ的に捉えて 論じるような問題には触れないようにしようということ。これは別に荒れる感じとかが嫌なのではなく、あんまり自分の内省にプラスにならない、論理ゲーム的 な理解方法しか自分には見出せないからだ。本当はいろんな観点から見れるのかもしれないけどね。今の僕にはできない。


さて、前回 のエントリにコメントをいただいた。どうやらブログの設定上、完全匿名でのコメントができなかったようで、はてな匿名ダイアリー経由でいただいた。ブログ の設定は変えたので、今後は是非ブログの方かTwitter上で直接リプライいただけると嬉しい。あ、実はもう既に僕のフォロワーで、今回のエントリに相当ご立腹だったためにこのような手法を取ったのか・・・。まあいずれにせよ、「ボケ」とか言われてちょびっと悲しいので、頑張って説明していきたいと思います。
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コメントは以下の2つ。

http://anond.hatelabo.jp/20100704042501

http://anond.hatelabo.jp/20100704142535


ということをいただいて、再度該当のまとめ(飲めない人は飲めない理由をきちんと説明すべき。学生じゃなくて社会人なんだから - Togetter)を見直しました。



ていうわけで、長々とした返答を書こうと思ったのですが、なんかもう書いてて詰んできたので、簡潔に要点だけお伝えします。
数少ない読者の方は、前回エントリと上の2つのコメント、そして該当のまとめを適宜参照しながらご覧いただけると理解しやすくなるかと思います。

まず「条件」という言葉をどういった意味で使われているのか僕にはわからなかったので、「説明すべき」というのは「結論」、「飲酒しなければならない」は「前提」であるとします。また、「社会人たるもの」というのも不必要なノイズを組み入れる可能性があるので、「共同体内での」とかそんなふうに読み替えます。

その上で考えますと、ご指摘のとおり僕の解釈(「お酒が飲めないというのなら、その理由も説明すべきだ。なぜなら、あなたは社会人であり、職場でのコミュニケーション(ここでは飲酒の場を指すと思われる) は大事だからだ。」)から「飲酒しなければならない」という「前提」を発見するのは困難かと思います。

しかし、ここには私や私と同意見の人が共有してるであろう、「隠れた前提」があるのです。それを説明します。

「隠れた前提」というのは、「飲酒行為は嗜好・趣味である」ということです。更に「趣味は好き・嫌い以外説明のしようがない場合が多い」とかいうのも付け加えておきましょうか。この「隠れた前提」は広げようと思えばいくらでも広げられます。

何でもいいんですが、「煙草吸う?」と問うて断られたからといって、理由を聞きはしないでしょう。いや、聞いてもいいんですよ。ていうか普通の会話の流れではすることもありますよ、そりゃ。ただ原理的には「まあ、好き嫌いだしな」で納得して済む話なんです。

お酒も一緒です。「飲めません」という意思表示一つで、本来的には済む話。だって嗜好ですから。生きていくのに絶対必要なわけでもありません。ところがその理由を問う。そこに「ハラスメント」の要因が潜んでるというわけです。

飲酒行為は「嗜好」によるもの。「嗜好」であるから、自分の興味や体質により行為をするしないは理由なく判断していい。なのに「説明」を求める。

このように「嗜好」に対し「説明」を求めるB氏のツイートの姿勢ことが「ハラスメント的」(=「飲酒しなければならない」という考え)だというわけです。
「飲酒しない理由を説明せよ」という問そのものが、以上のような背景から「ハラスメント的」要因を内包する問だということです。


>「理由を説明すべき」という条件(結論)からは→説明しないよりした方が相手の心証は良い→社会人たるもの人付き合いはよくするべき
という前提なら見つけられる、ということですが、まず多くの人が問題視してるのは、その「理由を説明すべき」という結論そのものだということに、ここまでの説明でご理解いただけたと思います。なぜ「嗜好」でしかない飲酒行為に、拒否する理由の「説明」を当然のように求めるのか、それは「ハラスメント」ではないか、ということです。




と、ここまででコメントに対する返信は十分でしょう。またコメントの


飲酒しなければなら ないという前提が誤り。

飲み会に出ても必ずしも酒を飲む必要は無い。

飲み会への出席が仕事の一部として強制されている場合は勿論

強制でなくお誘い、

という部分はよくわかりませんでした。A氏が飲み会そのものへの嫌悪感を示してる発言は確かにありますが、少なくともこのまとめを読む限りでは、その嫌悪感は「アルハラ」があるからだと推論するほかないわけですから。だって「食べ会ならいい」とA氏も言っているわけですから。




ていうわけです。なんか思ったより上手くまとめられました。自分の能力の割りに。

これで納得していただけますかね。あ、コメント欄の匿名投稿可能になりましたから、お返事はこちらにどうぞ。


正直に言えば、いろんな個人的感情はあるわけです。ただ、実際のところはわからないから、このまとめを読んでわかる範囲のことだけで書かなければなりません。あ、「まとめを読んでわかる範囲」っていうのは、例えばA氏が実際に飲み会に誘われたときどういう対応をしてるのか、ってことです。本当はこんなこと言いながらもA氏はきちんと説明してて、それでもやっぱり飲まされてるのかもしれない。それでこんなに悩み、荒み、攻撃的なのかもしれない。ただ、そのへんの描写はあまりありませんから、言及のしようがない。確かめようにも絡むと面倒臭そうだ。
「隠れた前提」については、明記こそされてませんが、文章からそう読み取れるということで、「まとめを読んでわかる範囲」ということに含まれますからね。誤解なきよう。


まあ精一杯の個人的感情の発露は、前エントリの後半部で述べた通りです。それ以外のことは書きません。コミュ力不足、とか本当はわかるんですよ。仰りたいことは重々承知できることなんです。ただ、その辺りについてはあまり語れない、語れる程のモノが整ってないということです。

「増田」さん他にご理解されれば嬉しいです。腹へった。

*1:はてなダイアリー移転前の記事